2011年5月15日 10:51 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
昨日、熊本ニューオータニにて橋本衛先生による『抽象的態度の障害と認知症~FTLDの臨床症候との関連~』の講演会が開催されました。
(見えにくいのですが)写真は色名呼称の課題です。どれもが"青色"ですが,一般化することができない患者さんは,ジーンズの青,うちの屋根の色,空の色・・などと答えます。
また,社会的判断能力をはかる質問で「友人の傘を"もし"失くしてしまったらどうしますか?」といった質問に対しても,「私は失くしません。」などと回答されることが多く,FTLDの方は架空の状況を想像ができない→自ら体験したことがない状況を想像することが苦手.という特徴を,このような課題を通じて知ることができます。
けれど,抽象的態度の障害は,FTLDの行動障害の基盤を説明する一つの側面であって,全てを説明することは困難ですよ、と強調されていました。
盛りだくさんの2時間があっという間に過ぎました。